【1.読解】Here With Me / Marshmello, CHVRCHES



Sec.1 読解


今回はMarshmello, CHVRCHESの「Here With Me」を読解していきましょう。

Marshmelloはアメリカの音楽プロデューサーでありDJで、これまでに様々なアーティストと曲を発表してきました。
2019年には人気ゲームのフォートナイトともコラボしたり、YouTuberとして活動したりと幅広く活躍しています。
この曲はスコットランドのバンドであるCHVRCHESとの曲で、Billboard Hot 100にもランクインした人気曲です。Lauren Mayberryの透き通る歌声がとても印象的な一曲ですね。

ストーリーのようなMVも見ごたえがあるこの曲はいったいどんな内容なのでしょうか?
さっそく、読解していきましょう。




Can I tell you something just between you and me?

「Can I tell you something」は「ちょっと話してもいい?」という意味の文です。
話したい内容を「something(何か)」とにごしたような感じにしていることから、話し始めるときに使ったり、言いにくいことを言い出すときに使ったりできるフレーズです。
「tell」の本質的な意味は「伝える」や「教える」なので、雑談というよりは何か伝えたいことがあって「話してもいい?」と言っているニュアンスです。

「something」を補足しているのが「just between you and me」。
ただ私とあなたの間だけ」という訳で、「just」が「ただ~だけ」という訳になるのは「ちょうど」という本質的な意味があるためです。
「ちょうど私とあなたの間」というのは、“私とあなたの間に隙間なくぴったり”というイメージになることから「ただ~だけ」と訳すことができるという感じです。

まとめると、「あなたと私の間だけのちょっとしたことを話してもいい?」という訳になります。

When I hear your voice, I know I'm finally free

英語と日本語には語順の違いがあるので「When(~するとき)」というような単語がある場合は、「When」以降の文、または「When~,」までを先に訳すとわかりやすいですよ。

「When I hear your voice」は「私があなたの声を聞くとき」という訳になります。

“私があなたの声を聞くとき”、どうなるかというのが「I know I'm finally free」です。
この文に主語が2つあるのは、本来「I know that I'm finally free」となる文の「that」が省略されているからです。
「I know that(私はそれが分かる)」の「それ」を説明するのが“that”以降、という形の文なのですが、この場合の「that」は省略することがよくあります。
こういった文の形が出てくることは、歌詞にも会話にもよくありますよ。
「I'm finally free」は「私はやっと自由だ」という意味なので、「私はやっと自由だということが分かる」となりますね。

Every single word is perfect as it can be

「Every single word is perfect」は「あらゆる一言一言が理想的」という意味で、“言葉”というよりは、選ぶ単語が理想的というニュアンスのある文です。
“word”というのは、この文でいうところの【every / single / word】といった単語のことなので、そもそもの単語のチョイスがperfectという感じです。

「as it」は「そのままで」という意味です。
この「as」は、“理想とはどんなものなのか?”と聞かれたときに、いろんな理想がある中で「it(それ)」がいいというイメージです。
「それ」というのは「Every single word」のことなので、「そのままで」となります。
少しややこしいですが、下記の記事で説明しているのでよければ見てみてくださいね!

「can be」の「be」は日本語で言うところの「なる」という意味なので、「なることができる」と訳すことができます。

なので、この文は「あらゆる一言一言がそのままで理想的になる」というような訳になります。

And I need you here with me

「And」は「そして」です。
「I need you here」は「私はここであなたを必要とする」という意味で、それを補足しているのが「with me」。
「with」には手をつないでいるようなイメージの「~と一緒に」なので、“あなた”と手をつないで「ここであなたを必要とする」と“あなた”に言っているような感じです。

なので、この文は「そして私と一緒にここにいて」「私のそばにいて」というような訳となり、“あなたが必要だから”というニュアンスを含んでいます。

When you lift me up, I know that I'll never fall

ここでも「When(~するとき)」があるので、「,」までをまず見てみましょう。

「When you lift me up」は、「あなたが私を持ち上げるとき」
“lift up”には「持ち上げる」という意味がありますが、これは体を持ち上げるときにも、気持ちを持ち上げるときにも使えますよ。

後半部分は「When I hear~」のときに出てきたのと同じ“that”が出てきていますね。
「I know that」は「私はそれが分かる」で、「それ」の内容を説明しているのが「I'll never fall(私は決して落ちないだろう)」です。
「I'll」は「I will」を省略した形なので、「~だろう」という意味になります。
まとめると「私は決して落ちないだろうと分かる」となります。

これまでの内容などをみると、「lift up」は体ではなくて気持ちのことを言っていそうですね。


I can speak to you by saying nothing at all

「I can speak to you」は「私はあなたと喋ることができる」です。

「by」は“とても近く”のようなイメージがあって、手をつないでいるイメージがある“with”よりは遠くて「近い」という意味をもつ“near”よりは近い感じです。
手をつながないで寄り添っているイメージでしょうか。
なので、「by」を「手段」という意味で使ったり「近く」という意味で使ったりします。
この文では「saying nothing at all(言うことが全てない)」という文が「by」の後にあるので、“手段”のような意味なるかと思います。

まとめると「言うことが全てなくても私はあなたと喋ることができる」という意味になります。

Every single time, I find it harder to breathe

「Every single time」は「あらゆるたった一人の時間」です。
前に出てきた「Every single word」と同じように「あらゆる一つ一つの時間」と訳しても間違いではないですが、後ろの文に“harder(より難しい)”という単語があることを考えると「single」は「たった一人の」とするのが適切でしょう。

同じような文なのに意味が変わるのは、「single」が「一つ“ごと”」というか、ひとつの塊のような本質やイメージを持つからで、単語の本質やイメージを理解しておけばこのような時に悩む時間が少なくなるかと思います。

「I find it harder to breathe」は「私は呼吸をするのがより難しいと感じる」という意味です。
「find」は「見つける」が本質的な意味かと思いますが、「呼吸がより困難」ということを“見つける”というイメージから「~だと感じる」という意味になっています。
心の中の“私”が“呼吸困難”というものを見つけるとどうなるか?という感じです。

'Cause I need you here with me

「'Cause」は「Because」の略で、「だから」など理由を意味する単語です。
その後は前に出てきたフレーズと同じでなので、「だって私はあなたに一緒にいてほしいから」というような、なぜ一人の時間に呼吸が困難になるのかという理由の文になっています。

Every day

こちらは「あらゆる日」という直訳の意味から「毎日」と訳すことができます。

You're saying the words that I want you to say

「You're (you are) saying the words that」は「あなたはその言葉を言っている」。
最初の方では“word”でしたが、ここでは「words」となっていますね。
wordに「s」がついただけですが、これは“word(単語)”をたくさん使って組み合わせた“文”、つまり「言葉」という意味に変わります。

「その言葉」とはどんな言葉なのかが「that」以降の文で、「I want you to say(私はあなたに言ってほしい)」です。

まとめると、「あなたは言ってほしいことを言っている」という訳になります。

There's a pain in my heart and it won't go away

「There's (There is)」というのは「~がある」という意味で、例えば道案内などで「そこにお店があるよ」と言ったりするときにも使える英語ですよ。

この文では「There's a pain in my heart」なので、「in my heart(心の中)」に「a pain(痛み)」があるということです。
「pain」の前にある「a」は一つのもののことを表現しているので、何かひとつトラウマのような何かがあるという解釈ができます。

「and it won't (will not) go away」は「そしてそれをなくせないだろう」という意味で、「it(それ)」は「a pain」のことを言っていますね。

Now I know I'm falling in deep

「Now I know」は「今私は分かっている」

何を分かっているのかが「I'm (I am) falling in deep」で、「in」は本質的には「中」という意味があります。
つまり、「in deep」というのは“深く”の“中”というイメージです。
「I'm falling」は「落ちている」という意味なので、「深みにはまっている」だとか「深入りしている」というようなニュアンスになります。

I think I see your face in every place that I go

この文には説明の「that」が2つあります。
1つは省略されている「I think (that)」で、これは「私はそれを思う」です。

何を思うのかが「I see your face in every place that I go」で、ここに2つめの「that」がありますね。
まずは前半の文を見てみましょう。
「I see your face in every place that」の「I see your face」というのは「私はあなたの顔をそのあらゆる場所で見る」です。
「see」は「見る」という意味がありますが、これは感覚的なことにも使います。
「I see(分かった / なるほどね)」のように、何か言われてその内容を“感覚的に見る”というような感じです。

“that”以降の文が「I go(私が行く)」で、「私が行くあらゆる場所」で“あなた”の顔を見るのは常に一緒に行動していないとできないので、ここで使われている「see」は感覚的な意味でしょう。

ニュアンスとしては「私はあなたの顔を私が行くあらゆる場所で(心の中に)見る」という感じです。

I try to hide it, but I know that it's gonna show

「I try to hide it」は「私はそれを隠そうとしてみる」

「but」は「でも」という意味で、「I know that」は「私はそれを知っている」です。
「それ」の内容は「it's (it is) gonna (going to) show」ですね。
「それは見せそうだ」という文なので、まとめると「でも私はそれを見せそうだと分かる」となります。

“あなたの顔を隠そうとしてみるけど、見てしまうだろうと分かる”というニュアンスですね。

Every single night, I find it harder to sleep

この「Every single night」の“single”も「Every single time」と同じく「たった一人の」という意味でいいかと思います。

後に続くのは「私は眠るのがより難しいと感じる」ですね。


Songwriters
Steve Mac/Iain Cook/Martin Doherty/Lauren Mayberry/Marshmello


まとめ


いかがでしたでしょうか?
説明を意味する「that」がたくさん出てきたり、ちょっと単語が変わるだけで意味が違ってきたりと、英語のおもしろさを感じる内容だったかと思います。

次回は今回のことを踏まえて、和訳としてまとめていきましょう!
間違っているところや分からないところ、リクエストなどもあればTwitterやコメントで教えてくださいね。

See ya!👋




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