【1.読解】Attention / Charlie Puth



Sec.1 読解


今回はCharlie PuthのAttentionを読解していきましょう。

MVを見ただけだと、花瓶を投げるような喧嘩をしたすぐあとに仲直りしたり、複雑な男女関係の内容を描いていそうな感じがしますね。
ちなみにMVの最後には「ツアーで東京にいるときにこの曲のコンセプトを思いついた」ということが書いてあります。
曲の終わりに流れている鼻歌は、コンセプトを思いついたときに電話で録音したものだそうです。
曲が誕生する瞬間を見たような感じがしてちょっとうれしいですね!

本題の歌詞の内容はどんなものなのか、さっそく読んでいきましょう。



You've been runnin' 'round,

「been」は存在を意味する「be」が変化した形で、「“過去に~した”存在」のようなイメージがあります。
この文でいうと、“been”の後に「runnin' 'round (running around)」、「走り回る」という言葉があるので、「過去に走り回った存在」というようなニュアンス。
それを「You've (You have)」、「あなたは持っている」という感じです。

訳としては「あなたは走り回っていた」ですが、そこには「走り回っていた」という過去を“今”見ている感じのニュアンスがあり、その過去が“今”何かしらの形で影響しているという意味を含んでいます。


Throwin' that dirt all on my name

 Throwin' (Throwing) that
「それを投げている」

 dirt all on my name
前の文の「それ」を説明するのがこの文です。
「on」は上に乗っているイメージなので、「私の名前」の上に「最大限のうわさ話」が乗っている、つまり「私のうわさ話」という意味になります。
「dirt」は「土」や「泥」、汚れるようなものを本質としているので、この“うわさ話”というのは悪口のような「(悪い)うわさ話」を意味しています。

'Cause you knew that I'd call you up

'Cause (Because) you knew that
あなたはそれを分かっていたから

 I'd (I had/should/would) call you up
「それ」の内容を説明するのがこの文ですが、「I'd」は「I had / should / would」のどれかを略た形なので、文脈を見て判断しましょう。
「call you up」は「あなたに電話をする」という意味なので、「had(持っていた)」、「should(するべき)」、「would(~だろう)」の中で一番適切なのは「would」となりそうですね。

つまり「あなたは私が電話をするだろうと分かっていたから」という意味になります。

You've been going 'round, every party in LA

 You've (You have) been going 'round (around)
これは「runnin' 'round」が「going 'round」になっているだけで最初のフレーズとほとんど同じですね。
「going 'round」は「あちこちに行っている」というような意味なので、訳としては「あなたはあちこちに行っていた」となりますが、ニュアンスとしては「あちこちに行っていた(という過去を“今”見ている)」という感じです。

 every party in LA
「ロサンゼルスのあらゆるパーティ」

'Cause you knew that I'd be at one

 'Cause (Because) you knew that
あなたはそれを分かっていたから

 I'd (I had/should/would) be at one
この文は「それ」の内容を説明して、ここでも「I'd」が出てきているので、「be at one」を先に考えてみましょう。
「be」は“存在そのもの”、「at」は“点”というイメージなので、「一つの場所にいる」というような意味になります。
「had(持っていた)」、「should(するべき)」、「would(~だろう)」の中で「would」が合っていそうですね。

この文は「あなたは私が一つの場所にいるだろうと分かっていたから」となります。
ロサンゼルス中のパーティの中のどれかひとつに“私”がいるだろうと“あなた”は知っていた、という意味ですね。

I know that dress is karma, perfume regret

 I know that dress is karma
「私はそのドレスは報いだと知っている」
「karma」は、悪いことをしたら悪いことが起こるといった「報い」を意味します。
別れた彼女が二人にとって何かしらの思い出があるドレスを着ていて、“何でよりによってそのドレスを着てるんだ”と頭を抱えるような状況を表現している感じです。

 perfume regret
「後悔する香り」
彼女がつけている香水も、例えばこの曲の主人公がすきだった香りだったり、そういったことを表現しているのでしょう。

You got me thinking 'bout when you were mine

 You got me thinking 'bout (about)
「got」は本質的には「得た」という意味です。
この文は直訳すると「あなたは私に~について考えることを得させた」となりますが、「~について考えることを得させた」というのは言い換えると「~について考えさせた」となりますよね。
このように、「got」や「get」は文脈によって「~の状態にする」という意味になることがあります。

 when you were mine
前の文の「~について」にあたるのがこの文です。
「when」は「~するとき」という意味なので、「あなたが私のものだったとき」となります。

And now I'm all up on ya, what you expect?

 And now I'm (I am) all up on ya (you)
「And now」は「そして今」
「I'm all up on you」というのは、「私は完全にあなたの上にいる」といういうようなイメージから、「あなたのことを考えている」や「あなたのことでいっぱい」という意味になります。

 what you expect?
「あなたは何を期待しているの?」

But you're not coming home with me tonight

「But」は「しかし」です。
「you're」は「you are」を省略した形なので、「あなたは今夜私と家に帰ることはない」という訳になります。

You just want attention,

「just」は本質的には「ちょうど」、「ぴったり」というようなイメージを持ちます。
「あなたはちょうど(ぴったり)注目が欲しい」というイメージから、「あなたは注目が欲しいだけ」という訳になります。

you don't want my heart

「あなたは私の気持ちはいらない」

Maybe you just hate the thought of me with someone new

「Maybe」は「もしかすると」という意味を持ちますが、同じように「もしかすると」という意味を持つ単語は他にもいろいろあります。
この「Maybe」は「もしかすると」という意味の中でも、確率的には半分以下のような、自信はないけど“たぶん”そうだろうな、というようなニュアンスがある「もしかすると」です。

 you just hate
「あなたはただ嫌う」

 the thought of me with someone new
何を“嫌う”のかというのがこの文です。
「thought of me」は「私のことを考えること」というような意味で、「me(私)」には「with someone new」がくっついているので、この“私”というのは「新しい誰かといる私」のことを指しています。
“新しい誰かといる私”を考えたら嫌な気持ちになった、というニュアンスの文です。

I knew from the start

「私は始まりから分かっていた」
二人の“始まり”、最初から分かっていたというニュアンスです。

You're just making sure I'm never gettin' over you

You're (You are) just making sure
「making sure」というのは「sure(確かな)」というじょうたいを「making(作っている)」というイメージから、「確かめている」という意味になります。
なのでこの文は、「あなたはただ確かめている」という訳になります。

 I'm never gettin' (getting) over you
何を確かめるのかがこの文です。
「getting over」の「getting」は「得ている」、「over」は「越えて」という本質的な意味があるので、“越えて”という状態を“得ている”、つまり「乗り越えている」と訳すことができます。
これを「never」が打ち消しているので、「私は決してあなたを乗り越えられない」、「あなたを忘れられない」というような意味になります。

こうして書くと、このフレーズには1つの文の中に2つ文があるのがよくわかります。
これは、この2つの文の間にあるはずの「that」が省略されているからなのです。
「Throwin' that dirt all on my name」のように、この歌詞の中でも既に同じような役割を持つ「that」が出てきていましたが、これは日常会話でもよく使いますよ。


Baby, now that we're right here standin' face to face

「Baby」は「赤ちゃん」という意味ですが、これは親しい人や恋人に対する呼びかけにも使います。

 now that
「今はそれ」

★ we're (we are) right here standin' (standing) face to face
「それ」が指すのがこの文で、「we're right here」は「私たちはちょうどここにいる」です。
どんな風に“ここにいる”のかが「standin' face to face」で、「to」には“お互いに向き合っている”というようなイメージがあります。
「face(顔)」と「face」が向き合っているということなので、「face to face」は「向かい合って」、それに「standin'」がついて「向かい合って立っている」となりますね。

「今私たちは向かい合ってちょうどここに立っている」という状況を表している文です。

You already know that you won

 You already know that
「あなたはすでにそれを知っている」

 you won
「それ」の内容を説明しているのがこの文で、「あなたは勝った」という意味です。

What are you doin' to me?

「doin'」は「doing」を省略した形で、元々の形である「do」は行動そのものを意味します。
これは“今している”という表現の「ing」がついているので、「“行動”している」という感じです。
「to」があるので、「doing」と「me」がお互いに向き合っているイメージから「私に“行動”している」となります。
なので、この文は「あなたは私に何をしているの?」という訳です。

What are you doin', huh?

これは前のフレーズから「to me」を抜いただけなので、「あなたは何をしているの?」です。
最後の「huh」は会話での相槌だったり、日本語で言うところの「は?」のような相手に聞き返すようなときに使う言葉です。
言い方で優しくも厳しくもなるので、日常会話で使うときには言い方が大事になる言葉かなと思います。


Songwriters
Charlie Puth/Jacob Kasher


まとめ


いかがでしたでしょうか?
直接「それ」と訳さない「that」だったり、「be」や「do」のような訳したときに“これ”といった意味は持ちにくいけれど基本的な単語が使われていましたね。
英語の勉強として読んでいく上でもとても参考になる内容だったかと思います。

それでは次回は、この内容をふまえて和訳としてまとめていきましょう!
間違っているところや分からないところ、リクエストなどあればコメントやTwitterで教えてくださいね。

See ya!👋

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