【1.読解】​drivers license / Olivia Rodrigo



Sec.1 読解


今回はOlivia Rodrigoの「drivers license」を読んでいきましょう。

Olivia Rodrigoは2022年のグラミー賞で新人賞をはじめ、この「drivers license」でポップソロ賞を、アルバム「Sour」でポップアルバム賞を受賞した19歳のアーティストです。
この「drivers license」はデビュー曲での受賞ということで、間違いなく今後が期待されるアーティストの1人と言えるでしょう。

透明感があって、ささやくような歌声が一緒に話をしているように語り掛けてくるこの曲の歌詞は、いったいどんなものなのでしょうか?

一緒に読んでいきましょう!



I got my driver's license last week

「私は先週、私の運転免許を取った」

Just like we always talked about

Just like
「Just」の本質は「ちょうど」や「ぴったり」という意味です。
「like」には「~のように」という意味があることから、「Just like」で「ちょうど~のように」や「まるで~のように」という訳になります。

 we always talked about
この文は「私たちはいつも話していた」という訳になるのですが、最後に「about(~について)」という単語がありますね。
本来なら“about”のあとに何について話していたのかが書かれるはずなのですが、それが前のフレーズの「運転免許を取ること」と同じなので省略されています。
「we always talked about that」の“that”が省略されたような感じです。

まとめると「まるで私たちがいつも話してたみたいに」という訳になります。

'Cause you were soexcited for me

「for」は“ボールを投げた”というイメージを持つ単語です。
この文でいうと、「so excited(とても興奮した)」から「me(私)」にボールを投げたイメージです。
「excited」というのは「you were(あなた)」のことなので、訳は「あなたはわたしのためにとても興奮したから」となります。


To finallydrive up to your house

 To finally drive up
「To」のイメージは“向き合っている”です。
基本的には「to」の前後が向き合っているイメージなのですが、この文では最初にきているので「finally(ついに)」と「drive up(車で入ってくる)」が向かい合っているようなイメージをしましょう。
意味としては「ついに車で入ってくること」になります。

 to your house
この「to」は文中にあるので、前後の言葉が向かい合っているイメージです。
「drive up」と「your house」が向き合っているということは、「あなたの家に車で入ってくること」となりますね。

この文は「ついにあなたの家に車で入ってくること」、「ついにあなたの家に車で迎えに行くこと」という訳になります。
免許を取って、“あなた”の家に車で迎えに行けるようになったことを“あなた”は喜んで興奮していたという意味です。

But today, I drove through the suburbs

 But today,
「でも今日」

 I drove through the suburbs
「私は周辺地区を車で通り抜けた」


Crying 'cause you weren't around

 Crying
これは「叫び」や「号泣」とも訳せますが、この文では“I'm”が省略されて「泣いている」という意味になります。
どちらの意味になるかは文脈を見て判断する必要があります。

 'cause you weren't (were not) around
「'cause」は「because」を省略した形で、「~だから」という意味です。
日本語と英語では語順が違うので、この単語が文中に出てきたら先に「'cause」以降を訳すと日本語にしやすいですよ。
この文は「あなたがそばにいないから」なので、「Crying」と合わせて「あなたがそばにいないから泣いている」となります。

And you're  probably with that blonde girl

「probably」は「たぶん」という意味で、“perhaps”や“maybe”など、他の「たぶん」という意味を持つ単語に比べると確率は高めです。
ほとんど確実だけど、“絶対そう”とは言い切れないようなときに使います。

この文は「あなたはたぶんブロンドの女の子と一緒にいる」という意味なので、“絶対とは言い切れないけど、かなりの確率でブロンドの女の子といる”というニュアンスになります。

Who  always made me  doubt

「Who(誰)」は前のフレーズの「blonde girl(ブロンドの女の子)」のことを指していて、この文はその子がどんな女の子なのかを説明しています。

この文を直訳すると「いつも私に疑いを作った」となりますが、言い換えると「いつも私を疑わせた」となりますよね。
このように、「made (make)」は「作る」という本質的な意味から「~の状態になる」と訳すこともできます。

She's so much older than me

「She's」は「She is」の略です。
「so」は話を切り替えたり、会話の繋ぎの言葉としてもつかえる単語ですが、この文では「とても」という意味で使われています。
イメージをつかむのが難しいかもしれませんが、なれると使い勝手のいい単語ですよ。

この文は「彼女はとてもたくさん私より年上」というような意味になります。

She's everything I'm insecure about

 She's (She is) everything
彼女は全てのもの

 I'm (I am) insecure about
この文でも「Just like~」の文と同じように文末に「about(~について)」がありますね。
訳としては「私は不安」ですが、“ブロンドの女の子が年上”ということについて不安に思っているというニュアンスを含んだ文です。

こうして区切って見ると、この文は1つの文の中に2つの文があるのがよくわかりますね。
これは、間にあるはずの「that」が省略されていて「She's everything (that) I'm insecure about」が本来の文です。
「She's everything(彼女は全てのもの)」を「that」以降の文で詳しく説明している、という構図なので「彼女は私が不安な全てのもの」という訳になります。
こういった使い方をする「that」は、特に口語の場合では省略することがよくあります。


'Cause how could I ever love someone else?

この文は「だってどうしたら私は他のだれかを愛せるの?」という意味です。

日本語にしにくいですが、「ever」というのは“今までに1回でもあった?”というように文を強調する意味合いがあるので、この文では「他のだれかを愛したことあった?ないよね?」というようなニュアンスも含んでいます。

And I know we weren't perfect

 And I know
「そして私は分かっている」

 we weren't (were not) perfect
何を“分かっている”のかがこの文で、「私たちは完全ではない」です。

But I've never felt this way for no one

 But I've (I have) never felt
「But」は「しかし」ですね。
「have」は本質的な意味の「持っている」として考えましょう。
「決して感じない」ということを「私は持っている」、つまり「私は感じたことがない」という意味になります。

 this way for no one
「way」は「道」という意味を持ちますが、これは気持ちや実際には見えない“道”にも使うことができます。
この文の「this way(この道)」というのは、“私”から“あなた”に続いている「気持ちの道」のことを言っているので、「この気持ち」というような意味になります。

「for」は“ボールを投げた”というイメージを持っているので、「この気持ち」から「no one(誰もいない)」にボールを投げたイメージです。
ボールを投げた先に“誰もいない”ので、前の文と合わせると「この気持ちは誰にも感じたことがない」というような意味になります。

And I just can't imagine

「そして私はただ想像できない」

How you could be so okay now that I'm gone

 How you could be so okay now that
「be」は“存在そのもの”を表しているので、「どうしてあなたはそれでそんな風に今大丈夫なの?」という訳になります。

★ I'm gone
前の文の「that」の内容を説明しているのがこの文で、「私がいなくなった」という意味です。

まとめると「どうしてあなたは私がいなくなってそんな風に今大丈夫なの?」となります。

Guess you didn't mean what you wrote in that song about me

 Guess you didn't (did not) mean what
この文は「あなたは(何)を意味していなかったと思う」意味です。
「Guess(~と思う)」は他にも似た意味をもつ単語がありますが、これは本質的には「ヒントがない状態で予想する」というようなイメージを持っているので、かなり確率の低い「~と思う」です。

なので、この文では「根拠はないけど意味してなかったと思う」という感じで、ただぼんやりとそう思っているニュアンスがあります。

 you wrote in that song about me
前の文の「何」にあたるのがこの文です。
「in」は“中”というイメージなので「あなたがその歌の中で私について書いた」という意味になります。

つまり、「あなたはその歌の中で私について書いたことは意味していなかったと思う」という訳で、「私について書いたことは本気ではなかった」という意味になります。

'Cause you said forever, now I drive alone past your street

 'Cause (Because) you said forever,
「あなたは永遠だって言ったから」
「said (say)」は「言う」という意味で、直接口で言ったことに限らず、例えば本に書かれていることだったり、この文のように歌詞に書かれていることにも使える単語です。

 now I drive alone past your street
「your street(あなたの通り)」は「あなたの“家の”通り」という意味なので、この文は「今私は一人であなたの家の通りを過ぎて運転する」となります。

And all my friends are tired

「そして全ての私の友達はうんざりしてる」

Of hearing how much I miss you, but

 Of hearing
「of」の基本的なイメージは“箱から取り出す”です。
この文で“箱”になるのは「hearing(聞くこと)」で、“取り出したもの”は前のフレーズの「tired(うんざり)」というイメージ。
なので、「聞くことにうんざりしている」という意味になります。

 how much I miss you, but
何にうんざりしているのかがこの文で、「どれくらいとてもあなたが恋しいか」です。
最後の「but」は次に続く「しかし」ですね。

I kinda feel sorry for them

「kinda」は「kind of」を省略した形で、「for」は“ボールを投げた”というイメージ。
なので、この文は「私は彼らに反省するようなものを感じている」という意味になります。
友達にちょっと悪いなと思っている、というようなニュアンスです。

'Cause they'll never know you the way that I do

 'Cause (Because) they'll (they will) never know you the way that
この「the way」も「But I've never~」で出てきた「this way」と同じように、“(実際の)道”という意味では使われていません。
だって彼らは決してあなたをそのように知らないだろう」というような訳ですが、“そのように”はどんなことなのかが続きに書かれています。

 I do
「do」は“行動そのもの”を表す単語なので、前の文と合わせると「だって彼らは決してあなたを私がするように知らないだろう」となります。
つまり、「彼らは私が知ってるみたいにあなたのことを知らないだろう」という意味です。

And pictured I was driving home to you

 And pictured
「そして想像した」

 I was driving home to you
何を“想像した”のかがこの文で、「私はあなたの家に運転していた」という意味です。

Red lights, stop signs

「赤信号、一時停止の標識」

I still see your face in the white cars, front yards

 I still see your face in the white cars
「私はまだ白い車の中にあなたの顔が見える」

 front yards
「前庭」

家の前の庭にある白い車の中にいる“あなた”が見えている、というニュアンスの文です。
MVの中でOlivia Rodrigoは白い車に乗っているので、これは“あなた”を迎えに行っている想像をまだしていて、家の前の庭に車を止めて、そこにはあなたもいるということでしょう。

Can't drive past the places we used to go to

 Can't (can not) drive past the places
場所を過ぎて運転できない

 we used to go to
「to」は“向き合っている”というイメージの単語で、この文では2つ出てきているので1つずつ考えてみましょう。
最初の「to」は「used(使った)」と「go(行く)」が向き合っているイメージなので、「使うために行った」、「よく行った」という意味です。

2つめの「to」は“よく行った”と向き合っているはずのものが書かれていませんが、これは前に書かれている場所、“運転できない場所”のことなので省略されています。

まとめると「私は私たちがよく行った場所を過ぎて運転できない」となります。

'Cause I still fuckin' love you, babe

「'Cause」は「Because」、「fuckin'」は「fucking」の略です。
「fuckin'」は「すごく」という意味のスラングなので、「私はまだすごくあなたを愛しているから」という意味になります。

最後の「babe」は“baby”と同じで「赤ちゃん」という意味ですが、これは親しい人や恋人を呼ぶときの呼びかけとして使われる言葉です。

Sidewalks we crossed

「私たちが渡った歩道」

I still hear your voice in the traffic, we're laughing

 I still hear your vouce in the traffic
「私はまだ交通の中にあなたの声が聞こえる」

 we're (we are) laughing
「私たちは笑っている」
「laugh」は声を出して笑っていることを表す言葉で、微笑んでいるようなイメージの“smile”となニュアンスがちょっと異なります。

Over all the noise

「全ての騒音を越えて」

God, I'm so blue, know we're through

 God, I'm so blue,
「神様、私は憂鬱です」

 know we're (we are) through
これは「I know that」の“I”と“that”が省略されています。
「私は私たちが終わりだと分かる」の、口語的な言い方で「私たちが終わりだと分かって」という感じの意味になります。


Songwriters
Olivia Rodrigo/Dan Nigro


まとめ


いかがでしたでしょうか?
文の最後に「about」や「to」があって、本来なら書かれることが省略されていたり全体的に口語的な書き方をしている印象の強い歌詞でした。
一緒に喋っているような歌詞で、一緒に喋っているような歌い方なので心にぐっと刺さりますね!

次回はこの内容を和訳として、ニュアンスも含めながらまとめていきましょう。
間違っているところや分からないところ、リクエストなどもあればTwitterやコメントで教えてくださいね!

See ya!👋

コメント