【1.読解】As It Was / Harry Styles



Sec.1 読解


今回はHarry Stylesの「As It Was」を読んでいきましょう!

Harry StylesといえばOne Directionのメンバーで、この曲はBillboard Hot 100に初登場で1位を獲得しました。

「ハリー来て、おやすみを言いたい」という子供の声から始まるこの曲ですが、これはHarry Stylesのゴッドドーターの声だそうです。
「Goddaughter」というのは親の次に責任のある女の子のことで、最初の声の女の子にとってHarry Stylesは第二の父親のようなものということですね。

では世界の各国でもヒットしているこの曲の内容は、いったいどんなものなのか、一緒に読んでみましょう!



Holding me back

「Hpld」は“握る”という意味を持つことから、「その状態を保つ」と言うこともできます。
握って動かないようにしているイメージですね。
「back」は“背中”だったり“戻る”だったり、「後ろ」が本質的な意味の単語です。

この単語のイメージから、この文は「私を戻し続けている」のような、前に進もうとするけど後ろに引き寄せられているニュアンスがあります。

Gravity's holding me back

「引力が私を戻し続けている」

前に行こうとするのを後ろに戻しているのは、重力のような引っ張る力だという意味ですね。

I want you to hold out the palm of your hand

I want you to hold out
「to」は“向き合っている”というイメージを持ちます。
この文では「I want you(私は望んでいる)」と「hold out(差し出す)」が向かい合っているイメージです。

なので、「私はあなたに差し出してほしい」という訳になります。


 the plam of your hand
何を差し出して欲しいか?というのが続きに書かれています。

「of」は“箱からものを取り出す”というイメージを持っています。
「the plam(手のひら)」という“もの”を「your hand(あなたの手)」という“箱”から取り出したイメージなので、“何を差し出して欲しいか?”というのは「あなたの手の手のひら」ということになります。


Why don't we leave it at that?

 Why don't (do not) we leave it
なぜ私たちはそれから離れないの?

 at that
「at」は“点”というイメージを持っています。
日本語で言うと「その時に」や「その時点で」のような、「that(それ)」という“点”をピンポイントで指しているイメージです。

まとめると「なぜ私たちはその時にそれから離れないの?」、「なぜ私たちはそのままほっておかないの?」というような意味になります。

前のフレーズで「手を差し出してほしい」と言っているので、“関わらないでいたらいいのに、なぜお互いに関わろうとしてしまうんだろうね”というような意味でしょうか。


Nothing to say

「to」は”向き合っている”というイメージですね。

「Nothing(何も~ない)」と「say(言う)」がお互いに向き合っているイメージなので、「何も言うことはない」という意味になります。

When everything gets in the way

「in」は“中”というイメージです。
「gets in the way」は道に障害があるようなイメージの言葉で、そのことから「邪魔になる」と訳されます。

なので、これは「全てのものが邪魔になるとき」という訳になります。

Seems you cannot be replaced

「be」は“存在そのもの”を意味するので、これは「あなたは取り替えられない(存在の)ように思える」という訳になります。

「Seems (Seem)」は「状況から判断してそう見える」というニュアンスの単語で、同じような意味を持つ“look like”とはちょっと異なります。
“look like”は“見た目からしてそう見える”と言いたいときに使いますよ。


And I'm the one who will stay

 And I'm (I am) the one who
この文の「one」は「who(誰)」があるので「人」という意味になっていますが、「one」は本質的には“数字の1”のことなのでニュアンスとしては「一人の人」のような感じになります。

「who」をそのまま「誰」としてひとまず訳してみると、「そして私は(誰)な人」というような意味です。

 will stay
「誰」の部分になるのが「who」の後に書かれているこの文です。
主語がなくいきなり“will”から始まっていますが、「who」の前と主語が同じなのでここでは省略されています。

意味は「とどまるつもりだ」なので、前の文と合わせると「そして私はとどまるつもりな人」となりますね。
日本語にするのが少し難しいですが、“私はあなたのそばにいるよ、そのつもりでいるよ”というようなニュアンスの言葉です。

In this world

「この世界で」

「in」は“中”というイメージなので、「この世界の中で」というニュアンスです。

It's just us

「それは私たちだけ」

You know it's not the same as it was

 You know
あなたは分かる

 it's (it is) not the same as it was
「as」のイメージは“まさにコレ!”です。
「same」は「同じ」という意味なので、“何と同じなのか?”を説明しているのが「as it was」の部分です。
何と同じなのかいろんな選択肢がある中で、「あれでもなく、これでもなく、まさに“it was(過去のそれ)”と同じなんだ!」というのが「same as it was」のニュアンスです。

意味としては「それは過去のそれと同じではない」となり、全体をまとめると「あなたはそれは過去のそれと同じではないと分かる」となります。

分けて書くと、この文には1つの文の中に2つの文があることがよく分かりますね。
これは、2つの文の間にあるはずの「that」が省略されているからで、このような使い方をする「that」は省略されることがよくありますよ。


Answer the phone

「電に返事をする」、「電話に出る」という意味です。

"Harry, you're no good alone

「ハリー、あなたは一人だと良くない」

「good」は良いこと全般を言うような、広い意味を持っているイメージです。
なので、この「no good」は一人でいるとネガティブになったり健康でなくなったり、良いことがないよという広いニュアンスがあるような感じがします。

「Harry」と呼び掛けていることから、この曲はHarry Styles本人の経験を歌にしているのかなと予想ができますね。

Why are you sitting at home on the floor?

「なぜあなたは家の床に座っているの?」

「at」は“点”というイメージ、「on」は“上に乗っている”というイメージを持っているので、「at home on the floor」の訳は「家の床に」になります。

What kind of pills are you on?"

「of」は“箱からものを取り出した”というイメージなので、「kind of pills」は「錠剤の種類」という意味になります。

「What(何)」をつけると、「何の錠剤の種類」という意味です。

「on」は“上に乗っている”というイメージですが、“あなた”が何の上に乗っているのかがこの文では書かれていません。

この電話の相手が本来言いたいのは「you on 〇〇(錠剤の種類)」ですが、「What kind of pills」と言っているようにその“錠剤の種類”が電話の相手は分からないので、「on」で終わっているのです。
「on」の後に続くはずだった言葉が「What kind of pills」と重複しているので省略している感じですね。

また、「you on 〇〇(錠剤の種類)」、“錠剤の上に乗っているあなた”というイメージは「錠剤を飲んだ状態のあなた」のことです。

なので、この文の訳は「あなたは何の錠剤を飲んだの?」となります。

Ringing the bell

「ベルを鳴らしている」

「bell」は教会の鐘や楽器などいろんなものがありますが、日常で使われるのは電話の場合が多いので、誰かに電話をしていることを意味しているのでしょう。

And nobody's coming to help

「to」は“向き合っている”というイメージなので、この文は「そして誰も助けに来ていない」という意味になります。

Your daddy lives by himself

「daddy」は主に子どもがお父さんを呼ぶときに使う言葉です。

「by」は“近い距離で一緒にいる”ようなイメージのある単語です。
手をつないでいるイメージの“with”よりは遠くて、“near(近い)”よりは近いようなイメージです。
なので、「lives by himself」は「lives(生活する)」のそばに「himself(彼自身)」がいるイメージで、意味としては「彼自身によって生活する」、つまり「一人暮らし」となります。

この文は「君のお父さんは一人暮らしだ」というのを、子どもに言っているような感じの文です。

He just wants to know that you're well

 He just wants to know that
最後の「that」は「You know it's not~」で省略されていた「that」と同じです。
ひとまず、そのまま「それ」として訳してみましょう。

「to」は“向き合っている”というイメージですね。
「wants(望んでいる)」、詳しく言うと「He just wants(彼はただ望んでいる)」と「know(知る)」が向き合っているイメージです。

意味は「彼はただ(それ)を知りたい」となります。

 you're (you are) well
前の文の「それ」の内容を説明しているのがこの文で、「あなたがうまくやっているか」という意味です。
“good”と「well」に大きな違いはないですが、「well」の方が少し具体的な感じがします。
この文だと「健康でいるか」のようなニュアンスもありそうですね。

まとめると「彼はただあなたがうまくやっているか知りたい」という訳になります。

Go home

「家に帰る」

「hometown(故郷)」の「home」ともとれるので、「故郷に帰る」と言っている可能性もあります。

Get ahead

「Get」を本質的な意味の「得る」として訳すと、「“これから先に”を得る」となります。
これは「これから先にという状態にする」のように言い換えることができますよね。

このように、文脈によっては「get」は「~の状態にする」という意味で使うこともできます。

この文は「進歩する」という言葉が適切かと思います。

Light speed internet

「光速のインターネット」

I don't wanna talk about the way that it was

 I don't (do not) wanna (want to) talk about the way that
「way」は「道」という意味を持つことから、「歩んできた“道”」や「生き方」、「人生」などの意味になることがあります。

最後の「that」をひとまずそのまま「それ」として訳すと、「私は(その)生き方について話したくない」のようになります。

 it was
「was」は“is”の過去形です。
“is”はもともとは「be(存在)」なので、「it was」は「過去のその存在」のようなニュアンスの言葉です。

全部まとめた訳は「私は過去の生き方について話したくない」ですが、“過去の生き方”には“存在”というニュアンスも含まれています。
「昔こういうことがあって、」というよりは「昔あの人とこういうことがあって、」というような感じでしょうか。

Leave America

「アメリカから離れて」

Two kids follow her

「2人の子どもは彼女についていく」

I don't wanna talk about who's doing it first

 I don't (do not) wanna (want to) talk
「私は話したくない」

 about who's (who is) doing it first
「doing (do)」は“行動”そのものを意味しているので、これは「誰がそれを最初にするか」という訳になります。


Songwriters
Harry Styles/Thomas Hull/Tyler Johnson


まとめ


いかがでしたでしょうか?
英語を使っているときは「この単語はこういう意味だから…」と英語から日本語に変換して考えているのではなく、状況をイメージして使っているような感じが個人的にはするのですが、この曲の歌詞はそれが特に必要だったような感じがします。

核心に触れていないというか、内容がふんわりとして聞き手にゆだねているような感じがするせいなのか、日本語に変換するのが難しいな…と思うポイントが多々ありました。

逆に言えば、単語の意味の本質をとらえてイメージして、英語を使えるようになる練習にぴったりなのではないでしょうか?

日本語に訳すのが難しそうではありますが、次回は内容を和訳としてまとめてみましょう!
分からないところや間違っているところ、リクエストなどあればコメントやTwitterで教えてくださいね!

See ya!👋

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